« 2015年3月 | トップページ | 2015年5月 »

2015.04.12

4/12(日)「第12回 渋谷金王町講談会」@東福寺涅槃堂

今日は最初から。

いちか「牡丹畑」
こなぎ「桂昌院」
貞弥「山内一豊の妻」
銀冶「誰か故郷を思わざる」
一邑「長井長義」
~仲入り~
貞橘「真田の入城」
琴梅「奉教人の死」

「牡丹畑」は何度か聴いていると思うのだけど、どうも話が頭にはいってこない。不思議。固有名詞が難しくても入って来やすい話とそうでない話があるなって思う。二番手のこなぎさんが帯の間からメモを取り出して諸々の諸注意を。貞弥さんは昨日は途中で入ったから落ち着いてみられなくて気がつかなかったけど、随分お痩せになったような。もともとスリムなのだからそんなに痩せなくてもいいのに。千代の台詞を言った時に「こういういい女の台詞は言っていて気持ちがいいですね、自分がどうかは別として」と言って笑いを誘う。

銀冶さんは昨日のようなアクセサリーはしていないものの、着物が目の覚めるような鮮やかな明るい緑。グレー地の袴も大きな絵の入った派手なもの。首を寝違えて下を向けない、電車の中で直す体操をしたけど全力で出来なかったから治ってない、母(=師匠の鶴瑛)が物凄く面白い人で…(エピソードを紹介)と盛りだくさんの楽しいまくらから古賀政男先生の話。途中までは鶴遊先生で聴くのと同じで、後半は霧島昇の事になり「誰か故郷を思わざる」を歌ってみたり、「一鶴が一番好きな~」と「一杯のコーヒー」をニコニコと身体を揺らしながら歌う姿も可愛い。まくらや引きごとはふざけてたり笑いが多いけど、中身はきっちり話しているのがいいなと。今回の二日で銀冶さんの株価が私市場でかなり上昇。

一邑先生は「何を話そうかな」とおっしゃりながら、覚せい剤を発見した人の話をと。聴いていて、これメディアセブンで聴いた事がある話しだと思い出す。長井長義がドイツに留学して、色々あってテレーゼというドイツ人女性と結婚して、日本に戻って大活躍って話。「その長井の記念館がこの近くにあって、その地下にある食堂の名前は「テレーゼ」といいます」っていう最後が、とてもこの場所にもちなんでいてピッタリの終り。

ここまでが新作や女性活躍の話でトリも新作なので、中後の貞橘先生は男らしくて硬めなものを読んでくださったらいいなあなんて思っていたのですけども。出てくると「何を読むのかまだ決めてなくて…」とか、羽織を脱いでゴソゴソして「置く場所が…ここにいれとこう」とぐしゃぐしゃに丸めた羽織を釈台の下に突っ込んで、相変わらずのふにゃふにゃぶりなのだけど「真田の入城を…」と。それだ!それだよ貞橘先生!。個人的にはまさにこの並びにピッタリな選択ではないかと。阿呆を装ってた幸村がいざ装いを整えて出発するまでの様を言い立てていき、「戦は!」「勝つ!」と合言葉を叫ぶ場面まで、とっても勇ましくて男らしくてカッコいい。貞橘先生ってこういうここぞという時に「来た!」って事があるから大好きなのだ。とっても良かった。

トリの琴梅先生、

琴梅「本日は第○○回目の…」
私(え、もうこの会そんなに長かったんだ?)
琴梅「桜花賞の…」
客席「(笑)」

場外馬券場があるのを知らなくて、初めて来たらものすごく人通りが多く、ここでやればお客さんが沢山入って満員に…と思っていたらあちらの皆様はこういう事には興味がないらしくて。というような話から、この辺りは食べ物屋も沢山あるから昼飯にビールをちょっと飲んでも1500円とかで、その後ここに入っても2000円。合計三千円ちょっとで日曜の午後をこんなに楽しく過ごせるのに…と。まさに。あとちょっと下ネタも。

「奉教人の死」は昨日の「杜子春」に続いて芥川龍之介原作。本を未読だから知らなかったのですが、松鯉先生が前の独演会で読んでいらした「白隠禅師」と話が似てる。馬鹿女の降られた事への腹いせの嘘を周りが信じて無実の男が酷い目に合うという話。もうイライラするし変な気がするのですよ。今までそんなに一生懸命働いていて、そして皆も好意を持っていたはずの男の言葉は信じないで、小娘の言葉の方だけを信じるのかと。ちなみに「白隠禅師」もそう。徳の高い禅師で皆が慕っていた筈なのに、女の台詞だけを急に信じてしまうっていう。何故なのか。もうそのあたりが腑に落ちなさ過ぎて、しかも最後は「うそーん」っていうオチで。ずっと「うぬー」って気持ちで聴いてた。私たまに内容に腹が立ち過ぎることがある。

どちらの話も、虐げられるのが熱心なキリスト教徒と修業を積んだ禅師という深く宗教に帰依した人物であり、元々は非常にまわりからも人気があった、というのと、手のひらを返したような態度をとる人物が男性だというのが(たまたま女性のメインキャストがいないからかもだけど、目立つのは男性)、何かあるのかなあなんて思ってみたり。ってもはや講談自体と違う所が気になっちゃってますけど。

色んなタイプの話が聴けて面白かった。琴梅先生は色んな話をお持ちなのだな。

次回は6/13、14。貞山先生が文化白波を読むのです。

第24回渋谷金王町講談会
6月13日(土)梅湯・あおい・琴桜・春陽・貞山「文化白浪 和国餅の騙り」
6月14日(日)梅湯・あおい・春水・春陽・貞山「文化白浪 家尻切り」
開場12:15、12:45に前座上り
木戸銭2000円(ご贔屓連1500円)

2015.04.11

4/11(土)「第12回 渋谷金王町講談会」@東福寺涅槃堂

会場内が冷房入ってるのかな?位に寒かった。

いちか「皆鶴姫」
こなぎ「農は国の基なり」
貞弥「夫婦餅」
銀冶「講談古事記 天の岩戸」
一邑「秋色桜」
~仲入り~
貞橘「前原伊助」
琴梅「杜子春」

ちょっと遅刻で聴いたのは貞弥さんから。

登場した銀冶さん、編み込みしてきっちりのアップの髪に、丸の下に三日月がついてて青色でキラキラしている大ぶりなイヤリングをしてる。デカイ!肩につきそう!。大変に派手で「攻めてる!」とは思うけどなんか嫌な感じがしなくて、寧ろ可愛いなと。4月になって晴れが少ない、初席で天の岩戸を読んだけど時間が無くて岩戸が開く前に降りてしまったのでそれが理由かも!?って事で(ってわけでもないのでしょうけど)今日は岩戸が開くまで。耳飾りは派手だけど中身自体はきっちりしてる。張り扇と扇子を使って「タタンタタントントン タタンタタントントン タタンタタントントン」と拍子をとってお祭りのお囃子を表現していたのがクールでカッコ良かった。

二つ目さんもよく読んでいらっしゃる「秋色桜」だけど、一邑先生のは非常に間がたっぷり目で、落ち着いてしっとりしていて大人の秋色桜って印象。大人なんだけど一邑先生ってちょいちょいまくらとか引きごとでお茶目さんだったりして可愛い。

貞橘先生はいきなり「もう最近全然良い事が無い」とぼやきまくら炸裂。「早めに来たら前座さんや二つ目さんにはおにぎりがあるのに自分にはない」とか、子供か。とはいえ芸人さんの言う事は話し半分だと思っているので(良い方にも悪い方にも盛ってくる)、別に本当はそうでもないんじゃないの~なんて思ったりもするのだけど、最初の伊賀の水月の言い立てはカッコ良かったのだけど、本編に妙に凡ミスが多いし、なんだか覇気がないような…。本当に良い事なくてグッタリしていらっしゃるのかな?と少し心配になる。

琴梅先生の「杜子春」は前に陽司先生で聞いたものとは随分印象が違う。読んでいる人が違うのだから違って当然なのだけど、同じお馬鹿さんが主人公でも、陽司先生の方がしっとりと陰な話しで、琴梅先生のはデコボコアクションみたいな。ピックアップする場面や言葉が違うし、演出が違うのだよな。面白いなあって思う。どちらで聴いても「杜子春馬鹿なのか」っていう感想は変わらないけど。

仲入りにお茶が出たり、その為に二つ目さんや前座さんがロビーに多めにいたりして、アットホームな感じの講談会なのでした。

4/11(土)「アッシャー家の末裔」@新文芸坐

危うく入れない所でした。

「アッシャー家の末裔」
説明:片岡一郎
ギター:湯浅ジョウイチ

「黒澤明が愛した10本の映画」という特集の中の一本。寝坊してアッシャー家上映の10分前に着いたら、劇場の前でスタッフが「後少しで入場規制で入場できなくなります、今なら立ち見ですが入れます」のアナウンスをしていて、ヒー!と大急ぎで中に入る。チケットを買って「何この列!?」ってくらいの男子トイレの列を横目に中に入るとなるほど大入り満員。最近ちょこちょこと映画を見に行くけど、何が混むのか初心者には全然予想できない。とはいえこの日は映画4本で、それに都度ピアノ・活弁・トーク・活弁と付き、トークのゲストは黒沢和子さん。そりゃ混むよねって話。結局一番後ろで立ち見で見た。

初めて見た「アッシャー家の末裔」は、木々の枯れた森や川、調度品の少ない広い部屋、風に揺れる大きなカーテンなど、どれも絵が綺麗。白黒だけでなく濃い青というか藍色のような画面もその景色にピッタリで。その冷たい印象のする画像にジョウイチさんのギターがこれまたとてもしっくりきた。そこにそーっと入ってくる片岡さんの説明もいい。台詞もいいけれど、前半の幅の広い何もない廊下に大きなカーテンがゆっくりゆっくり揺れている所での、あまり張らない声での詩のような長台詞が入る場面がそれはそれは美しくて。一番印象に残ったかも。終始、映像も説明もギターも「素敵だな…」ってぽわーんとしながら見てた。

内容的には、相互関係がどうあれ絵を完成させるほど嫁が弱っていくならとりあえず書くのをやめなよ、とか、自分から来てくれって言った割に友達に対して雑だ、とか、死んでるか死んでないかは確かめて棺に入れよう!とか、思う所はあったけどそこは別にいいよね。気にしなくても。

今回の説明はフランスのものを使用したので出てきた字幕と若干の違いがあったことを…との事。「ドラゴン」ってのを「大蛇(おろち)」って説明していたのは、その時代の人に禍々しい恐怖を想像させる時に「龍」っていうより「大蛇」と言った方がわかりやすいからなのかとか。どうなのかしら。一事が万事ちょっとした言い回しや言葉選びに訳者や弁士のセンスが問われるんじゃないのこれ?って思う。

上映前の解説の時に、片岡さんが日本上映時に監督にインタビューしたものを読んでくださって、それがまた豪華なおまけみたいで嬉しかった。遠目だったけど衣装もカッコ良くて(インバネスを羽織っていたみたい)、一時間と少しだったけど大満喫。もしまたこういう機会があったら「よくわからなかったら取りあえずチョー早めに」をモットーに早めに行きたい。

後私はまだやっぱり映画としてより話芸を聴きに行ってる感が強いよなーと思った。何せ気になるものと言葉とか声とか。あの長い詩のような台詞とか全部読んでみたい。説明やギターが入らないサイレントそのままで見たらまた印象が違うのかなって。どこかで又上映される事があったらそれを確かめに見に行きたい。でも片岡さんの説明が好きだし、以前柳下恵美さんのピアノと一緒にやった事もあったそうで、きっと柳下さんのピアノも似合うだろうなあって思うと一つの映画で何度も色んな形で楽しめるっていいなと思うのでありました。

入れて本当に良かったね。

2015.04.06

4/6(月)「日本講談協会祭り」@お江戸日本橋亭

去年よりぐっとお客さん増えてる。

京子「カルメン」
阿久鯉「幡随院長兵衛~長兵衛の最後の場面」
鯉風「左甚五郎 桜の接ぎ木」
愛山「ベラ」
~仲入り~
紅「(世田谷一家殺人事件の話)」
紫「秋色桜」
陽子「唐人お吉」
松鯉「天野屋利兵衛」

少し遅れて入って京子さんの所から。正直なところふざけてるのかな?って位に軽く、それはもう軽く「カルメン」を。随所に歌も歌いつつ、いくらなんでも軽過ぎじゃないのかしら…って思う反面、大師匠から陽子先生からの京子さんへのネタだし、次の阿久鯉先生と雰囲気が違ったほうがいいし、後半のベテランとネタを被らせない為のあれかななんて思ったり。硬くて真面目なものじゃないとと思って聴くと「んー」だけど、「これはこれ」って思うと明るくて楽しくていいなとも思う。

阿久鯉先生は長兵衛が湯殿に入って自らを槍で突いて死んでいく場面をピックアップして。少し話しだしただけでふわっとしていた客席の空気がすぅっと落ち着く感じがした。話を短くして時間に収めるのではなくて、簡単なあらすじだけでここぞという場面を端折らずにビシッと聴かす阿久鯉先生カッコいい。

愛山先生は品川陽吉が主人公の私小説。陽吉の引っ越しとそれに伴った遊びに来ていた猫との交流の話。陽吉と猫の関係が自分が昔住んでいた所に来ていた猫との関係と一緒で(引っ越しでお別れまで一緒)、淡々と話が進むから余計に自分の事もゆっくり思い出されて、しんみりしてしまった。陽吉がお腹のった猫を撫でる場面が妙に細かく描写されていて、ジワジワきた。愛山先生のこの「品川陽吉伝」のシリーズはどれも味があっていい話。

ここで抽選会。手ぬぐいやサイン色紙のプレゼントが。松之丞さんが順に番号を引いていくのだけど、なんとワタクシ愛山先生の手拭いを当てていただきました!ありがとう松之丞さん!。ニヤニヤしながら受け取りに行くと松之丞さんに「本当に嬉しそうですね」と言われる。本当に嬉しいよ!大事にするよ!。昨日の片岡さんとのじゃんけんに引き続き、これぞをいうのを当てる、恐ろしい子…。ちなみに友人知人の皆様も結構当たってた、皆運がいい。

仲後の紅先生は「これなら他の人と被らないだろうと…」と手元に資料らしきものを置きながら、世田谷一家殺人事件の話。あの事件のあらましを詳しく話していく。ああやって聴いているとなんでそれだけ色々残っていたのに逮捕出来なかったんだろうなって単純に思った。陽子先生は自分で「年をとるとどんどん若づくりになって」って自分で言ってしまえる所が可愛い。そして陽子先生のやるお吉可愛い。

トリは松鯉先生、とっても渋くて素敵な色の着物に袴で登場(こんな感じの色(檳榔子染))。いくらトリとはいえそんなに持ち時間も多くないのでは?と思っていたけど、随分のんびりと昔の思い出話を。大師匠と大須に行った時の話や米朝師匠と飲みに行った話などなど。こういうのんびりとした思い出話も楽しい、何せ実体験なのだもの貴重。その大須の時に教えてもらったという天野屋利兵衛を。やっぱり松鯉先生がトリでこうやってビシッと読んでくださると会自体が締まる気がする。時間の関係か最後の方は少し端折った感じだったけれど、それでもビシッとしてた。

沢山出るから一人一人は短いけれども(特に仲入り前)、たまにはこうやってずらっと聴けるのも楽しいなって思うのでした。

2015.04.05

4/5(日)「逆戻りだよ!全員、集合!!」@喫茶 茶会記

コーヒーが美味しかった。

「人生逆戻りツアー」朗読(松田光輝、下館あい、片岡一郎、下舘直樹(ギター))
~休憩~
下舘直樹 ミニライブ
全員でトーク
「黒手組助六」説明 片岡一郎

片岡さんは「オカマの神様」の役で、話しだしたら自分の中にすっごい派手な化粧でゴージャス系のお姉さんが浮かんでいて、後のトークでお知り合いのドラァグクィーンをモデルにしてる的な話をされていて、まさにピッタリ!と嬉しかった。張って出す声もカッコいいけど、ぽそっとつぶやくような声もその時の台詞と合っていて思わず笑ってしまう場面もしばしば。おねえ言葉がとっても似合う。

「黒手組助六」は助六(林長二郎)っていう男前が大活躍って話。10分位の短いものだったのだけど、もめたり、花魁に言い寄られたり、喧嘩したりと盛り沢山。助六の着物は大きな市松模様に梵字が書いてあるような派手な着物だったり、花魁が駕籠に乗っているのだけど、ものすっごいきゅうきゅうで乗っていて「え?そんな狭いの?」って思ったり、紀伊国屋文左衛門が日本一の豪商の貫録バリバリっていうより人の良さそうなぽっちゃりしたオッサンみたいだなとか、昔の映画って短い時間でも「お!」みたいな場面が沢山会って面白いなって思う。

途中助六が立ち回りをする場面だかで野次馬の男が「大きいぞ!」って声をかける場面が。字幕にものっていたので元からある台詞なんだろ思うけど、なにその「大きいぞ!」って。喧嘩だから「やっちまえ!」とか「頑張れ!」とかならわかるけど「大きいぞ!」って何?。変な所が気になる。後「クソを食らって西へ飛べ!」の啖呵がカッコいい(Twitterでは「行け」で書いたけど「飛べ」だね)。映画の感想って書き慣れないから難しい。

下館さんが随分胸元の空いた服を着ていらしたのだけど、アピールするならいっそボーン!とした方がいいし、そうじゃないならもっと視線のいかない位の開きにしないと何だか中途半端な印象。見せるなら見せる、見せないなら見せないにしてくださった方が、こちら側としても楽なのだけどなあと。内容と関係ない話ですけども気になったので。

朗読・トーク・ライブ・活動写真と盛り沢山な会なのでした。

あ、そうそう。トークの後に「人生逆戻りツアー」原作の作者の泉ウタマロさんの本と片岡さんが今度出演する神保町シアターのチケットプレゼントがあり、本2冊とチケット1枚分を順にじゃんけんをする事に。運を残すために最後のチケットの時だけじゃんけんに参加したら4人であいこの後にまさかの勝ち。11月にはドイツ土産のお菓子をじゃんけんでゲットし、1月の神保町シアターではチケットの半券番号抽選でドイツ版のポスターを当て、そしてまさかの今回の勝ち。そりゃ片岡さんも「又あなた!」って言うって話で。

活動写真の神様ありがとう!であります。

2015.04.02

4/2(木)「第41回 はなぶさ会」@お江戸日本橋亭

初「鶴遊」のめくり。

いちか「青葉の笛」
こなぎ「ジャンバルジャン」
梅湯「寛永三馬術」
鶴遊「山田長政」

梅湯さん、今日は妙に噛んだり言い淀んだりする箇所が多かった、疲れてるのかな。筑紫市兵衛の母親が自害して、それを一度出かけた市兵衛が戻って来て、簡単に後始末をして「戻って来てかならず弔いを」と意を決して再度出かけて、薩摩武士とやりあって…なのだけど、やり合う場面の描写じはそれなりにあるのだけど、その後が結構ささっと軽くて、あっとい間に次の曲垣平九郎と向井蔵人との三人での技比べの場面の手前まできた。

「鶴遊のめくりで初めての高座で…」という鶴遊先生。鶴遊ってなんか不思議な感じするな―って思っていたけど、ご本人も自分の名前だけど言い慣れないと。本人が言い慣れないんだから周りもそりゃいいなれないよね。時間を計っていた訳ではないので正確にはわからないのだけど、随分長くまくらをふっていた印象。

最初はなんとなく寧ろぼそぼそと話しているのに、気がつくとグッとメリハリがついていてかつ声にもパワーが溢れてて。そして鶴遊先生の言葉はずーっと流れるように続いてる、ぶつぶつと切れない。それが聴いていて気持ちがいいなって思う。あとなんとなくなのだけど、登場人物に対して敬意の気持ちを持っているような感じがする。それが古賀政男とか今の人に対しても今回の山田長政のような昔の人に対しても。それがいいなって思う。そのせいか鶴遊先生の高座で聴いた人って、終わったらすごくに気になってとりあえず家に帰るとネットで調べちゃう。

仕事の都合でここで退出したのだけど、寛永三馬術も山田長政も聴いた事がない話しだったので慌ただしかったけど行って良かった。「聴いた事が無い話=嬉しい」「聴いた事がある話=嬉しくない」と一概には言えないのだけど、なにせ講談って話の数が膨大なので、色んな話しが聴けると嬉しくなるのです。

来月は5月14日(木)、梅湯さんは連続を読んでいらっしゃるけど他の皆様はその時のテーマのものを。

2015.04.01

4/2(水)「道楽亭寄席 待ってました二人会 講談編」

さて、お話はー。

琴柑「五条の橋の巡り合い」
松之丞「村井長庵より 雨夜の裏田圃」
~仲入り~
松之丞「芝居の喧嘩」
琴柑「横浜のヘボン」

松之丞さんは、高座の出来っていう所とは別の話しとして、人の気持ちの取り込み方がすごく上手だよなって思った。

琴柑さんはタイプの違う話しを二席。まくらなどで「松之丞さんとどこが合わないかといえば」とか「(無音だと寂しいという松之丞さんの台詞の後で)私は音が無い方が落ち着くのでもう一回いいですか」とか、結構ハッキリものを言うけどあまりアタリがきつく感じないのは、あの可愛らしい見た目のせいなのか。「五条の橋~」のような歴史物もいいけど、ヘボン先生みたいなそこまで古くない人の人物伝も非常にわかりやすくていい。この手の話の時に必ずって言っていいほど「何処々に行って」とか「誰々にお会いして」という実際その場所に行った時のエピソードを入れてるような気がする。そういうのがあると「わかって話しているんだろうな」という説得力にもつながるよね。

女性にしては声もへんに甲高くなく、とっても聴きやすくていいなって思うのでした。あくまでも好みですけども、私は講談にかんしては女性でも出来るだけ声が低い方が好きなのです。低くなくても落ち着いて話してるとか。高っ調子とか甲高いのは苦手なので、琴柑さんは好み。

前席と後席で帯揚げをかえていて(多分帯締めも)、それだけでちょっと着物の印象も変わって、着物を着換えることが難しい場面では、そういうちょっとした変化もいいよね。

琴柑さんは聞くたびに好印象。

150401_01


« 2015年3月 | トップページ | 2015年5月 »