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2015.02.24

2/24(火)「第18回 御徒町ダイヤモンドライン」@上野広小路亭

満員。

馬ん長「狸札」
柏枝「猫と金魚」
朝夢「表札」
~仲入り~
円馬「小言念仏」
小助六「鰍沢」

円馬師匠のお弟子さん馬ん長(ばんちょう)さん、初見。きちっとやってた。柏枝さんまくらで圓師匠が「噺家の生きざま」って中でやってみせてた首をカクッとする仕草の事を話して、思い出されて懐かしくてちょっと涙が出た。5月から小夢で真打ちに昇進する朝夢さん。「表札」って、五代目今輔師匠とかがかけていた昭和の新作なんだけど、父親と息子の軽い感じのやりとりが似合ってて面白かった。

円馬師匠は柄物の着物に白鵬のしめこみみたいな羽織で登場。普段黒紋付姿を見ることが多いので、こういう色物の着物を着ているだけで随分印象が違う。話自体が短いからかまくらたっぷり。円馬師匠の小話みたいなまくらって、最初はどこに着地するのか想像できないような流れだったり、いい意味でものすごく馬鹿馬鹿しいオチだったりするのが大好きなのだけど、好き過ぎで小話が離陸した!ってタイミングでもう笑えてた。オチを言う前に笑うってなんだ自分。そして小言念仏とっても似合う。たまに目をピカっと見開くと別人みたいに見える。

トリは小助六さんの「鰍沢」。身延山への参拝の話しにからめながらかなり色々丁寧にまくらをしゃべってから本筋。今まで私が聴いた事がある鰍沢は、よりシリアスに、より暗く、よりドラマチックになやり方の人ばかりだったのだけど、小助六さんのはそうではなくて。普段の小助六さんの高座からするとかなりシリアス度は高いのだけどクサ過ぎず、ところどころふっと息を抜く箇所もあって、演出の違いなだけであってどちらのやり方がいいって訳ではないけど、こっちの方が私が思う落語っぽい気がするなって思った。もう一回聴いてみたい。

円馬師匠以外の三人は前座だった10年前にスタートして、次回の時にはもう皆様真打ちに。「会存続が~」なんて話も出ていたけれど、「普段自分からそっせんしてやらなさそうな噺をネタおろし」っていう会のコンセプトも面白いと思うので、スパン長めになっても続けて欲しいなって思う次第。

あと、せっかくなんだから「お披露目興行のチケット売ってます!」って言えばいいのに朝夢さんって思った。

2015.02.22

2/22(日)「西向く侍~講談二ツ目時代」@本所地域プラザ

いっぱい入ってる。

貞鏡「別所民部 拾い首一万石」
貞弥「寛永三馬術 曲垣と度々平」
すず「曲馬団の女」
一乃「平成鼠小僧団」
~仲入り~
琴柑「奉行と検校」
山緑「国定忠治 山形屋」

前の用事からすぐ向かったけど少し遅刻で貞鏡さんが聴けず、残念。

一乃さんは「今日がネタおろしなので~」とおっしゃっていた新作、なかなか楽しい話だった。振り込め詐欺に引っかからない為に奮闘する年長者の話。ちょっと営業ネタっぽい感もあるけど、所々に講談ネタが入っているので、講談好きも楽しく聴ける。

琴柑さんの「奉行と検校」、話自体はそんなに派手な話ではないけれども江戸に出てくる時に出会った二人が最後は立派になって再開って場面での保己一がとっても良かった。変に格好つけないでそのままうわーっと出してくる様がいいなって思った。

両国亭が工事中でこちらに場所をうつしての開催のようで、綺麗でキャパも程良くていい会場なのだけど、ステージに毛氈を引いてその上に座布団と釈台だったので少し寂しいかな。とはいえ客席にかなり傾斜があってしっかり高座が見られるので、無くてもいいか。いい会場でした。

次回はこちら。
4月22日(水)18:00開演
貞寿、銀冶、貞弥、梅湯、琴柑で梅湯二ツ目昇進記念だそうです。

2/22(日)「あるぽらんキネマ劇場 Vol.51」@あるぽらん’89

初めてのハコは緊張する。

「国士無双」
「血煙高田馬場」(現存最長版)
~休憩~
「チャップリンのパンとダイナマイト」
「バスター・キートン 文化生活一週間」

説明 片岡一郎
ギター 五十嵐正史

最初に片岡さんが前に出てきて立ち高座でこの前まで行っていた海外での話を色々。「ボンでアーティストビザで一苦労」の話は何度聞いても面白い。私が座った席の関係で片岡さんをすごく近くでしかも下から見るっていう珍しいシチュエーションで、この距離でガン見されるのも向こう様も気味が悪いだろうし、かといって全然違う所を見てるのもそれはそれで怪しいしと、いらぬ自意識と無駄な葛藤。多分普通に見てれば問題ない。その後五十嵐さんが出てきて一曲弾いて、それから映画上映。前にスクリーンで、お二人は客席の一番後ろで説明とギター。

「国士無双」は片岡千恵蔵がものを知らないおバカさん体、でもどこか達観していて、そして男前でチャーミング。片岡さんの溌剌と若々しい爽やかな声が良く似合う。本物の伊勢伊勢守や山奥の仙人のようないかにもなキャラも出てきて楽しい。

「血煙高田馬場」は今残っている中で一番長い番との事で、確かに色々場面増えてる。年末に坂本頼光さんも長い版を上映してたけど、同じなような何か違うような…。という私のダメな記憶力。

前半邦画で後半は洋画が二本。チャップリンの物って片岡さんご出演の会を見に行くようになってちょこちょこと見るのだけど、つまらない訳ではないけど見てると「ん…」って思う事がしばしば。映画自体にに対してどうのこうのではなくて(そんなえらそうな事ではなく)、チャップリンのキャラクターに対して「ん…」って思う感じ。まだあれかな私の映画初心者だからかな。ある程度見ることに慣れると面白さがわかるものってあると思うので。

今はバスター・キートンの方が楽しく見られる。今回の「文化生活一週間」も面白かった。とんでもないアクションをさらっとこなして、色んなオチのタイミングがいちいちツボで、しかもテンポよく次々と起こる出来事に片岡さんの説明がとってもピタッとはまって気持ちがいい。キートンの足(甲と足首のつなぎ目)にピアノの角が当たった瞬間の「痛い!痛い!足が痛い!」の台詞、しかも二度押しの場面とか激ヒット。

映画自体を今までほとんど見たことが無いので、いちいち色々新鮮で楽しい。

2015.02.21

2/21(土)「講談どんぶり会」@うなぎ両国

新しい「パパン」がおいてあった。

「農は国の元なり」こなぎ
「梅花の誉れ」貞橘
~仲入り~
「金色夜叉」琴星

貞橘先生本日三本目の高座。なんとなくですけど世話物より武芸物の方が聞くことの心地よさを感じる気がしますな、世話物は話を楽しむ感じ。貞橘先生の「梅花の誉れ」は引きごともどちらかというとカチッとしていて(勿論違うのもあるけど)、全体的にスマートでシュッとしていてカッコいい。シュッとしていてカッコいいのだけど、今日は何か前座感が漂っているような…坊主頭だからか?と思って後から後で琴星先生と貞橘先生がお話しているのが聞こえてきてわかった。この日の着物が紋無しだったのです。紋無しの着物で着流しで坊主頭だったので前座感。納得。

琴星先生は、まくらでまず色々話してくださったのだけど、馬琴一門は元旦の朝愛宕山に集まって初詣をするのが恒例で、それを見に来ている人がいた。ってお話が良かった。「わざわざ朝からこんなものを見に来るなんて!(そんなもの好きが!的な)」とおっしゃっていたけど、知ってたら行きたいと思う。「金色夜叉」は貫一とお宮の熱海でのあのチョー有名シーン来た!の手前で切れ場。こうやって切られて次の日も連続でかかるとかなら「よし次も行こう」って思うよね。ここの所立て続けに三回位琴星先生の高座を聴いているのだけど、若い男女のラブい場面を話す時の琴星先生はなんだか楽しそう。

どんぶり会では仲入りで稲荷ずしとお茶、終演後にはつくね二本、うな丼とお酒(希望で変えられる)が出る。お友達と行くならどこに座ってもいいと思うのだけど、一人で行くと最後のこのうな丼タイムでぽつーんと食べるという若干寂しい事になりかねないので、もし一人で行くなら早めに行って後ろの小部屋になっている席に座るといいと思う。あそこなら高座は遠くなるけど、見えるっちゃちゃんと見えるし、一人で食べていてもあんまり気にならない。

これだけ色々ついて、講談三席聞けるのはお得ではないかと。毎月21日、前座が18時50分から上がって、4000円也。

2/21(土)「新鋭講談会」@お茶の水隠れ家ダイニング太陽

阿久鯉先生欠席。

いちか「三方ヶ原軍記」
貞橘「祐天吉松」
駿之介「荒神山」
~仲入り~
陽司「遠山金四郎」
一邑「徳川家康」

貞橘先生坊主頭で登場。「何かあったのか!?」と思うも特にそういう訳ではないようで。そして去年と同様、これから湯島の梅まつりに行くと。大変だ…。そんな貞橘先生の今日のお話は吉松が使いに出たら懐いている犬がついてきてしまい、その犬が猫に喧嘩を売って結局は噛み殺してしまう。実はその猫が前回吉松が喧嘩した男の兄の家の猫で、それをしった兄が吉松の師匠に「吉松どうにかしろや!」の手紙を出す。師匠はわざわざ謝りに行くも許してもらえず、吉松を破門にする。破門にすれは後はどうなろうと私の知った事ではないので好きなようにしてください、とようはその間に逃げろという事なのだが、馬鹿吉松はそのまま逃げる訳もなく…という所で終り。毎回毎回吉松の短慮なせいで事が大きくなったり師匠に迷惑がかかったりで、だんだん吉松に腹が立って来る。今回犬と猫の喧嘩が発端なので、貞橘先生の犬キャラ猫キャラが登場。妙に可愛い。「うにゃー!」とか言ってる、坊主頭で。

駿之介さんの「荒神山」は盛りあがってきた。最初は荒神山でのお仕事の話をちょっとしてから本編に。吉良の仁吉、神戸の長吉、清水次郎長の子分達がとうとう荒神山に登って穴太徳と対決。斬り合いも始まって仁吉と穴太徳の対決が!って所で終り。小政や仁吉が啖呵を切る場面があるのだけど、こういう所が駿之介さんはカッコいい。声は男性としては少し高めだと思うのだけど、言葉がビシッとしていて気合いが入っているから聞いていて気持ちがいい。神戸の長吉は最初はそうでもなかったのだけど、仁吉や次郎長一家が出てくると、もうどんどんダメ男に見えてくる。今回も他のメンバーが勇ましく向かって行くのに、一番の当事者のこいつはなんと逃げて雪隠に隠れちゃうという…クソ過ぎ!

陽司先生の金さん。遠山金四郎の話なのにお裁きの話が今までに一回しか出てこなくて、でももう次位で終りで…と。なのでという訳ではないけどこの日はお裁きの話。お裁きの話だから金さん最後の方にちょっとしか出てこない。母親と息子二人、狂い死にした父親の7回忌をきっかけに息子達が父親の死に方に疑問をもって、色々調べて行くうちに母親に横恋慕していた男がやはり犯人!とその男を作法にのっとって仇打ちと言う事で殺してしまう。が、仇打ちをするには正式な手続きをしなくてはならないし、そもそも町人に仇打ちは許されるのか?という事でお裁き、金さん登場。結局は「親孝行って事で♪」と仇打ちオーゲー!なお裁きで終了。話自体が長めなので…とあまり今日は脱線しなくて、個人的には陽司先生の脱線は楽しみなのでそこそこ脱線して欲しいなと。

最後は一邑先生。阿久鯉先生がお休みだって事を忘れてたとか、静岡県人会に行ってきたなんてまくらをふりつつ今日は阿茶局の話。美しさゆえに家康に見染められてお城に呼ばれるが、家康が手を出そうとしてもなかなかOK!が出ない。「俺がブ男だから?」と考えた家康がきっての美男子井伊直政に「お前がもし阿茶と上手くいったら褒美をやる」とかなんとかいってけしかける。これでもかと美しく装った直政が阿茶の所へ。翌日家康に守備はどうだったと聞かれて「バッチリですよ!」と偉そうに事細かに報告するが、嘘をつけ!と怒られる。なんと家康こっそり見ていたという…。と、この辺りのやり取りが一邑先生の優しくて明るい口調のおかげで下品にならず、馬鹿馬鹿しくって楽しい話になってた。良かったな。次回からは長篠の戦いに。

偶数月の第3土曜日、13時開演。

2015.02.20

2/20(金)「笑福亭たま人形町独演会」@日本橋社会教育会館

楽しかったわー。

「悋気の独楽」風子
「寿限無」たま
「天下一浮かれの屑より」
「粗忽長屋」兼好
~仲入り~
「ショート落語」たま
「お通夜」たま

登場してきたたまさんの着物と羽織が派手で「うわおぅ」と思っていたらご自分でも「初めて見た人の度肝を抜く着物」っておっしゃってた。あんな派手な色柄でも着られてる感が無いどころか着こなしてるのはスタイルが良くて男前だからか。

会の前のツイッターで「まくらで話したい事が沢山あるけど、東京のお客さんは早く噺に入れな感じがする」というような事を書いていらしたので短くすんでしまうのかなあと思っていたら違った、たっぷりだった。住んでいたマンションでのトラブルから引っ越しをする事になってその顛末と、後の高座ではこの会場を借りる時の色々な出来事の話しだったのだけど、もー面白いの。途中「これわかりますよね?」と、あと今回その後の落語の時にも何度も出てきた「気持ちの問題やねん!」を連発。実際の出来事としてはかなり面倒くさい困った(そして腹の立つ)事なのだけど、それをあんな風に笑いに変えられるのってすごい。

「寿限無」って色んな人が元から変えてやっていらっしゃったりするけど、今回のたまさんの言い立てが斬新で面白すぎ。名前を「早く言う」じゃない形でのアプローチ。後ろから見ていたら他のお客さんもなんか笑い過ぎで全体的に客席が揺れてた。「浮かれの屑」は押して押して、また押して!なんだけど途中踊って見せたりする所は妙にスマートで、でもごろんごろーんと高座からはみ出ちゃったりして。優子さんの声と三味線もピッタリで素敵だった。派手で楽しい話しっていい。

「ショート落語」ってショートという位だから本当に短いのだけど、短くてもすっごく瞬発力のある時があって「ブッ!」って笑っちゃう。「お通夜」も面白かった。途中「ううぅ~ううう~」って顔を覆って嗚咽しながらも「山河」を歌う場面が妙におかしかった。もう全体を通して笑いっぱなしだった。

マンションのトラブルの時にこっちの言う事が全然通じないし、向こうも気持ちがこもってない。そういうので大変だけど、今日は自分の気持ちをわかってくれるお客さんの前で落語会が出来ると思ったら嬉しくて泣けて来たと、と言う話しとか。風子さんの年齢ネタの時の「わざわざ言わんでもいい事は言わんでもいいけど、隠すというのは違う」「こっちから(気持ちを)開いて見せていかないと」というような事とか。今回落語自体も面白かったのだけど、たまさんの高座や落語に対しての気持ちが自分が芸人さんにそうであって欲しいなというのと近い気がして嬉しかったので、先の予定はわからないけど取りあえず次回のチケットを買った。あと「舞台や高座は、うわーっと楽しい方がいい」「最後はハッピーエンドで終わりたい」というのもすごく共感。

この日のたまさんの一連の色んな事に対しての思いってのがいいなあと感じて、もっと記憶力があれば上手に文章にまとめられるのになって思うのだけど、客がそんな詳細に残すものでもないのかもしれないし、そういうのを受け取ったって気持ちを持っておくだけでもいいのかもしれないですよね。

次回は4月15日(金)、ゲストは滝川鯉昇、春風亭柳若。

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