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2008.03.30

池袋演芸場下席は新作台本の会

今日は初落語初寄席の友人を連れて、池袋演芸場に新作台本の会を見に行く。初体験がこの番組はどうだろう、末広亭につれていった方が雰囲気が楽しめるのじゃないか、とも思ったが、今日は彦いちさんがトリ、そう褌の君が主任なんですもの、やっぱり池袋演芸場で。混んでいるかと早めにいったが全然大丈夫で一安心。なんだ全然並んでないなーと思って、開場して後ろを見てみると、にょろんと沢山並んでいた。開場時点でほぼ満席の池袋はこんなの。

古今亭だん五「桃太郎」
三遊亭亜郎(四季の童謡が入る噺)
鈴々舎わか馬「ガーコン(序)」
三遊亭栄助「生徒の作文」
夢月亭清麿(東急線の駅の噺)
ホームラン
林家時蔵(娘の婿が会社の上司のおじさんの噺)
~お仲入り~
三遊亭白鳥「ピンピンマン物語」
桂才賀(刑務所のオッサンの金庫開けの噺)
マギー隆司<マジック>
林家彦いち「ピザ一枚」

わか馬さんの「ガーコン」は好きでも、亜郎さんのミュージカル落語はどうも苦手。たしかに四季ご出身とあって歌はお上手なのだけど、「で?」って思えてしまう。もっといい感じに落語とからまったらなあって。わか馬さんは歌うけど、それは歌がメインではなく噺の彩りとしての歌って感じがする。あ、一曲歌いきるから駄目なのか?。栄助さんはずっと苦手だったのだけど、最近二度見た時はどちらも面白かった。ネタにもよるのかなあ。ちなみに面白いと思ったのは二席とも「生徒の作文」

時蔵師匠は「自分で稽古していると17分くらいなのに、寄席でかけると13分とかになっちゃう。しかもウケないとどんどん詰まっちゃって…」とおっしゃっていたけど、今日はどうだったかな。ありがちと言えばありがちな設定だったけど面白かったじょ。お顔が誰かに似てる。あと出囃子が伸治師匠と同じだ。「あーこれは」と。どうも出囃子って覚えられないのだけど、さすがに伸治師匠のは覚えた様子。

白鳥さんは80過ぎたおじ様が送ってきた作品をもとに、結局白鳥さんの自作となった「ピンピンマン物語」。もー白鳥さんたら寄席で「チ○コ!」とか言ってるよ!「ピンピンマンって!」って「チ○コがピンピンマン」ってアンタ!手で形を真似しちゃ駄目!。とはいえ下ネタというほどエロさは無く、馬鹿馬鹿しさの方が先に立つような、アレだと思うのだけど、客席思いの外ウケておらず。一部は爆笑なのだけども。あれか、ちょっとあれだとあれですか<わかいずらい。勝負しているステージがまるっきり別ステージな白鳥さんだ。といいますかステージが違うというか、敵が誰なんだって感じか。

彦いちさんはこんな色の着物に、こんな色の羽織で春っぽくて柔らかい色合いが素敵。着物の紋、よく見ると刺繍紋。まくらでは最近よくお話ししてる「遅れてきた機長」の話。何度聞いても面白いなー。そしてかける新作は自分は選考の時に「これがいい」と選んだけれど、「色々切っていったら4分になっちゃった」という「ピザ1枚」という噺。「ダブルスタンダードです」と本編へ。まずはつるっとかけたのだけど、本当にあっという間に終わってしまった。すると…、ってその先は高座を見た時のお楽しみだ。すじを書いちゃったらねえ、つまらないものねえ。彦いちさんの高座によく出てくる「超熱いキャラ」も出てきた。サゲはね、私はちょっと物足りなかったのだけど、その噺の構成が楽しい。はーそう来ましたかそう来ましたか、っていうね。彦いちさんの「ん?」って表情が好きなんだよ。

寄席の後は友人と飲み。だらだらと喋り飲む、こういうのって楽しいな。最近仲良くなった友人なので、お互いに知らなかったこと目白押し。彼女はこの日記を見て私の事を知っていて、偶然にも私の友人が彼女と知り合いになって、それで引き合わせてもらってお友達に。うちの日記はコメントはほとんど無いけど、たまに知り合う人は皆精鋭揃いなので、こういう時に、ああ日記書いていて良かったなと思う。そんな彼女を八重洲まで見送って一日終了。見送りってするのもされるのもいいものだと思う。

どうでもいい話だが、今日の寄席に子供が来ていた。来るのは全然かまわないと思っているけど、さすがにずっと後ろで喋られるとかなり気になってしまう。かなりずっと喋るので、絶え切れず仲入りで注意。私にしてはかなりがんばって、できるだけ優しげに「前で喋っている時は静かにね」と。ところがまったくもって効き目無し。小さな子供が3時間静かにしていられないのは仕方ないと思うので、親がどうにかしろという話で。終わったあと親に「子供の集中力が切れてきたなら、外に出すなりしてください」と言おうかとも思ったけど、それもくどいか、一回言って駄目なんだから何度言っても同じか、と言うのはやめにした。頼むぜお母さん!

2008.03.29

黒門亭→翁庵寄席

今日も二本立て、まずは黒門亭に向かう。途中神田で乗り換えるときに、着物姿のマドモワゼルが多いのに気が付く。あれかな、上野で花見オフとかかな。みんな綺麗に着付けてるあと感心。センスはいまいちだが<鬼か。<そもそも、お前はどうなんだ。<すいません。

13時半より少し前に着くと、10人弱の列が。今日は札止めとかにはならず、でもほどよい入りで見やすかった。あんまりぎゅうぎゅうだと辛いものね。オッサン度激高の黒門亭昼の部はこんな感じ。

三遊亭歌五「元犬」
春風亭朝也「小言幸兵衛」
柳家小きん「らくだ」
~お仲入り~
ロケット団
古今亭菊丸「花見の仇討」

黒門亭で漫才を見るのが初めてなので、どこに立ってやるのかなあと思ったら、高座の前の所。普通の広めの和室に、みんなが雑多にあぐらをかいて座って、その前で漫才という絵面がいい。今日はお国自慢、手相、四文字熟語、CM、ドラマ等々のネタのポイントをピックアップしたいいとこ取りなネタだった。ネタも爆笑なうえに、多分アドリブであろうつぶやき気味にポロッと出た台詞が妙にツボる。

三浦「も(藻)見てちゃだめだろう」

なんのことだかわからないだろうが、いいんだよ。三浦さんも倉本さんも言葉のセンスがいいのがいい。はー来て良かったと満足し、少し時間があるからアメ横でも見るかなと行って見るも、ものすごい人混み。なんで?なんでこんなにいるの?と思いつつよろよろしながら見るが、あまりの混みように途中でダウン。あきらめて人形町へ向かう。

駅から少し歩いたところにある「翁庵」という蕎麦屋での落語会。小さな店内の奥に高座が作ってある。こんな小さなハコで見ていいのかしら?と思う位。翁庵寄席の番組はこんな風。

店主挨拶
立命亭八戒「ぞろぞろ」
小宮孝泰「青菜」
~お仲入り~
瀧川鯉橋「長屋の花見」
三遊亭遊雀「花見の仇討」

この店主の方のキャラクターがなかなかいい味。白鳥さんのネタ決めの話に大笑い。八戒さん、本編はいい感じだったんだし、改作はしないほうがいいなあと思った。今日で三度めだという小宮さん、まるっきり季節はずれの青菜。季節外れなのはわかっているけど、夏にやらなくちゃ行けない予定があるからという事でネタおろしだそう。喬太郎さんになったそうで。落語のプロではないけれど、さすがコントや芝居で場数を踏んでいる人だけあって、メリハリのある楽しい高座だった。

まくらでは「鯉昇の弟子で、昇太さんは叔父にあたって」といういつもの自己紹介の鯉橋さん。鯉橋さんの「長屋の花見」は、花見に持って行く酒肴が本物じゃないとわかったあとの長屋の住人のぼやきっぷりがぴったり。非常にナイスぼやきぶり。これだ!という個性が無いように見えるけど、なんだか妙なテイストあふれる鯉橋さん。

最後は遊雀師匠。花見の噺が二席といって先に出たのが長屋の花見ならもうひとつは…と思ったら、やっぱり「花見の仇討」。一日に二度。去年は一度も聞かなかったのに、これも縁なのね。そしてこれがまた楽しくて楽しくて。巡礼兄弟が遅刻してきて、すり鉢山で待っている男の所にくる場面の、待っている男のじれっぷりがたまらん。えぐえぐしながら煙草のんでる。眉毛動く動く!。その男のじれ振りと台詞で、巡礼兄弟がもたもた、あたふた、よったりよったりしながら、予定とはまるで違った形で、遠くに見えてからやっとこさ来る様が浮かんでくる。その後の六が来ないから、いつまでも斬り合っていてだんだんだれてくる様子もいい。刀をだらだらと振り回しながら「なー」「んー?」やめるにやめられない状況での会話、ホントだれてる。あ、侍のアドバイスを真に受けて斬りかかっちゃう所もお茶目だ。

遊雀師匠の高座は、ズームするところはぎゅーっとズーム、引くところは本当にあっさり引く、そのコントラストが鮮やかだから噺にどんどん引き込まれちゃうのかな。とぼけているようで、さりげなく色気もあるし。楽しい高座でございましたとさ!

最後に小宮さんと遊雀師匠で高座に座り、少しだけ対談。主に師匠が聞き手に回って、今回の青菜の事、年末やる一人芝居の事、国鉄職員だったお父様の事などなど話して本日の寄席はお開きに。その後、店内でおそばをいただく。一人だったから帰ろうかとも思ったけれど、おそばが美味しいと聞いていたので残ってみる。食いしん坊万歳だ。はたしてお蕎麦は美味しく、残ってよかったなあと。おまけに今日は花見ということで、お酒も振る舞われ(八海山だ!)、さらにこんなものまで(写真参考)。大家さん、これは本物だよ!しっぽがついてないよ!噛んでも音がしないよ!

一人でも来た甲斐ありの翁庵寄席なのでした。
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2008.03.27

第11回アゲイン寄席

武蔵小山に「アゲイン寄席」を見に行く。

毎月夢吉さんが開催している勉強会、今月のゲストは雷門花助さん。遅刻して入ると、にゃー「あたま山」やってるよー!。でも結構聞けた。今日はこんな番組ですよ。

三笑亭夢吉「あたま山」
雷門花助「崇徳院」
~お仲入り~
雷門花助「鼻ねじ」
三笑亭夢吉「代書屋」

真面目に聞くとあり得ないほどのシュールさ満載のあたま山だけど、夢吉さんのあの明るさと勢いで、「?」というのを思わせない話運び。うー最初から聞いてみたかった。

花助さんは、落語のはまり始めた時に見て、どうもなよなよふにゃふにゃしていて、全然ピンと来なかった人なのだけど、今日見てみると「あれ、いいじゃん!」と。なんだこの印象の違いは。まくらでは花助的「飲む 打つ 買う」と、子供に落語を聞かせた時の話で和ませ、噺に入ると表情が非常に豊かで(眉毛大活躍)、芸協の二つめさんの中では所作が丁寧な感じで、非常に好印象。崇徳院も鼻ねじも楽しく聞けた。座り姿もしゃんとしているのは踊りをやっているからなのかなあ。って、そう二席目に出てきた時に裾にちらりと赤い襦袢が見えたので「もしかして踊るか?」と思ったけれど、さすがにあの狭い高座(というか安定感無し高座)では無理だったご様子、残念。

最後の夢吉さんの代書屋は、ご自分が書類が苦手で芸協に登録するときの履歴書に、あんなことやこんな事を書きそうになって師匠に怒られた話をまくらにして代書屋。書いてもらいにくる男の陽気な馬鹿っぷりと、超ロートーン、超クールな代書屋の対比が非常にナイス。ぽろっという代書屋の台詞も利いてる。「恥ずかし記念日」って。なにより高座全体から陰の気が全然出ていないのがいい。毎月二席ずつというのは大変だとは思うけど、がんばって欲しいな。

帰りに来ていた皆様と話している時に、寿輔師匠の「代書屋」の話になって、あの「ジャッパーン!」の台詞がたまらんって事になり、皆で口々に「ジャッパーン!」と言いながら電車を降りた。ああ、こういうネタで話せるのが楽しい。一人途中からさりげなく「ジャパン!」とヒロミになってた。

若手ががんばるアゲイン寄席。来月は4月17日、べん橋さんをお迎えしての開催とあいなります。皆様も是非。カレーも美味しいので是非。

2008.03.23

「MIDSUMMER CARL ガマ王子VSザリガニ魔人」

「MIDSUMMER CARL ガマ王子VSザリガニ魔人」

パルコ劇場で見てきた。最近は500~2000円のチケット代に慣れてしまっていたので告知されて一番最初の印象が「高いな…」というこのお芝居だったのだけど、お席についてみると席は座りやすくて見やすいし(4列目上手通路側)、セットは豪華だし、これなら8500円でもしかたないかなと思った。お姉さんがベルを鳴らして開演案内。

(以下ネタバレ有りご注意を)

変なタイトルだなあと思っていたけど、終わってみるとなるほどなるほどと。大貫の変化があまりにも激しすぎて「そこまで急に変われるものか?」と思ったり。変わる前の大貫がなぜそこまでヒドイ奴なのかがあると、パコがきっかけであれだけ急に変わった事に対しても納得がいったりしたのかも。

あの大貫役をやっていた役者さんは、他の人と較べてパワーというかオーラというが違うなあという印象。変わる前と後は別の人のよう全然印象が違う、おまけに声が、低くて通る渋くてカッコイイ素敵な声だった。

大阪弁で話していた役者さんナイス。じゅんぺいが死んでしまってそれを「いややー」「あかんねーん」と声を上げて悲しむ場面なんだが、じゅんぺいってのは遊びに来ていた猿だったわけで、「猿だったんかいな!」「しかもアンタ猿に撃たれたのか猿に!」という、切ないのと「なんじゃそりゃ」な気持ちと混ざって、なんとも絶妙な場面だった。「撃たれて痛かったやろうなあ、気持ちわかるし!」って台詞がたまらん。そりゃわかるわな、撃たれてるんだもん。

生でシゲを初めて見たのだけど、今まであまりに沢山映像で見ているのと、実物が画で見るのと変わらなかったので、初めて見る感じがしなかった。人が良くってちょっとお間抜けなキャラがよく似合ってる。他のお芝居も観てみたいなあと思った。がんばってナックスのチケットをとるか!

あの看護師二人のような芝居(キャラ?)がどうも苦手でなんとも。中途半端にわざとらしいというか、古くさいというか。木之元くらいになると面白いなーと違和感なく観られるのだけど、あの辺が昔から苦手。というかどうしてあの手の芝居には(果てしなく小さくもなく、めちゃくちゃでかくもなくの規模)ああいう女性キャラが必ずでてくるのかしらん。芝居は苦手だけど、台詞はいい台詞があるなあと思ったし、二人の心具合とかはいいなあと思った。

でもって昇太さん。去年の熱海五郎一座と「きっと長い手紙」しか観てないけれど、今回は役も大変に似合っているし、昇太さんの芝居も一番いい感じ!という印象。あの大貫に言葉でからかっていく場面(どちらが先に来ていたか)とか、タニシを探す場面とか面白いじょ!。意地悪そうなんだけど、ただのおもしろがり屋のようでもあり。タニシの場面で帰りながら片足を台にかけて「先にタニシを見つけたら!」の所の間も抜群だ。タイミングとか言葉とか、そういうのがとても昇太さんにあっていたと思う。いや、昇太さんが芝居をがんばったのか、それとも後藤さんやG2の皆様の台詞力や演出力か。メインの衣装がカエル柄のパジャマ。これもよくお似合いだ。

室町の「ザリガニ魔人」ナイス!雅美もあのザリガニ魔女(だっけか?)はすごくお似合い!スタイルいいし、動きが滑らか。さすが元ヅカジェンヌさん。こういうところは苦手じゃないんだな。パコも可愛かったじょ。最後の方の場面で本当に雨を降らしていてびっくり。だから前の二列分くらいの人が、ビニールシートを持っていた訳ね。納得納得。

全体を通して、馬鹿馬鹿しくて笑えるし、うぅと目頭を押さえるとこもあるし(いや押さえるどころじゃなくて涙涙だ)、観た後はなんとも興奮してしまう「ガマ王子VSザリガニ魔人」だったのでした。泣ける場面は沢山あったのだけど、パコが朝絵本を見つけて「毎日読んでねって書いてある」と大貫に説明するところが一番ぐっときたなあ。あ、今書いていても涙が。もう一回観られたらいいのになーと思った。当日券でがんばるか。

昇太さんがSWAのブログで「昇太は落語だけやってればいいと思っている人もいるでしょうが」的な事を書いていた。役者としてオファーが来るのはすごい事だし、きっと噺家としての昇太さんにも役に立つだろうし(えらそうな事を…)、落語だけやってればとは思わないけれど、お芝居で二週間三週間さけるならば、年に何回かでいいから(初席とかおいらんず意外で)寄席にも出て欲しいなあとは思うのでした。今の昇太さんからすると寄席に出るよりも外部での事のほうが楽しかったり為になるのかもしれないけれど、喬太郎さんなんかは単発の落語会もやりつつも、けっこう寄席にも出ていらっしゃったりするから、寄席でも他でも喬太郎さんの高座を見られる喬太郎ファンがちょっとうらやましかったりもするのでした。昇太さんが寄席に出れば、若い人を寄席にひっぱる牽引力になるのに!

あら、芝居の感想を書いていたのに道がずれちゃった。ともあれお芝居はいいお芝居でございましたとさ!。入り口でもらったチラシの束が1センチ以上あって驚いた。

2008.03.22

梅は~咲いた~か~。

友人と青梅まで梅を見に行ってきた。一昨年は北野天満宮、去年は百草園ときたので、又別の場所へということで青梅にしたのだけど、ジャスト見頃の週末だったので手前の駅くらいから大賑わい。そんなに有名なところなんだーと感心。

一番大きな梅園まで駅から少し歩くけれど、途中なかなかの景色の橋を渡り、道中には梅やこんにゃくにまつわった食べ物も売っていたりして(団子やチョコバナナなんかももちろん有)、それにそこに着くまでにも至る所に梅、、飽きずに向こうまで行ける。私は途中で梅ソフトクリームと梅うどんを食べたのだけど、梅ソフトはソフトクリームにしてはえっらい酸っぱいのだけど、きっちり梅の味がするし、酸っぱいので味が濃い割にはくどくなく美味しかった。色も梅色で大変に綺麗。友人はいたく気に入った様子。うどんは細身で色は綺麗な梅色、ほんのり梅の香り。この色を活かすためか、つゆの色がすごく薄い。でも味はしっかりしてて(むしろ濃いめ)美味しかった。450円という値段もナイス。店内で使われている器はどれもさりげなく梅モチーフ。当たり前だけども、どこもかしこも梅大プッシュ。

梅園に行く前に「きもの博物館」によってみる。昔の蔵を使った小さな博物館なのだけど、なかなか色々な展示があって楽しい。が、展示物のほとんどが「梨宮伊都子」と「浜尾実」の両名に由来する物ばかり。展示室で係の人の説明があるけど、それに関しては一切触れず。気になったので出がけに聞いてみると「知り合いで預かっていたから」とのこと。明かされてみると全然驚かない事実。最後の貴婦人とか書かれているけれど、美智子様の事を激イジメとかしたくせにーねーなんて言いながら見る。「お手を触れないでください」とあんだけ書いてあるのに、「あーこれってー」と言いながらさわってるババアがいた。

やっと着いた梅園は山全体が梅でいっぱい。斜面をカラフルな梅が埋め尽くしていて大変に綺麗。一口に梅といっても色々あるのねえと感心。歩きっぱなしで少々疲れたけれど、見に来た甲斐があったというものよ。途中にあった「三つ叉」というオレンジと黄色でしかも下を向いて咲いている変わった種類のものに皆釘付け。といいますかね、カメラマンが多いの多くないのって。アンタプロなのか!?ぐらいの機材を持ったオッサンオバハンがあふれかえっておりました。

満喫して駅に着くとホームは人でいっぱい。行きにチャージの事で話しかけた駅員さんが覚えていてくれて「お帰りなさい。どうでしたか?」と声をかけてくれる。私たちは人が並んでいる列の間の誰も並んでいない所で話していたのだけど、駅員さんが「ここも止まりますよ」と教えてくれる。すると両脇からぶわーっと人が流れてきた。耳ざといなみんな。若いさわやかな駅員さんは、私たちの乗った電車が走り始めると、敬礼のポーズのままペコッと会釈してくれた。爽やかすぎ!ナイス青年!

青梅駅の周りは昭和レトロの雰囲気になっているとのことで、一度おりて町を散策。各所に映画の看板があったり、小さな博物館があったり。その博物館に併設している「となりのレトロ」って喫茶店でお茶をして青梅散策終了。そして荻窪に戻って二人で晩ご飯を食べる。本当は深夜寄席に行こうかとも思っていたのだけど、さすがに疲れてしまい断念。とはいえ、梅を満喫の楽しい一日でしたとさ。来年は深大寺だ!

2008.03.19

浅草演芸ホール中席夜の部(芸協)

伸治師匠がトリなのに、20日の一回だけというのも物足りないよなあと、小一時間見られたら御の字な気持ちで仕事帰りに浅草演芸ホールに向かう。つつーっと予定通りに行けば20時を少し回った頃には着くはずだった。が、新宿で大江戸線に乗り換えた時に間違えたようで、「次はー中野坂上ー」のアナウンスで逆に向かっている事に気が付く、家に帰ってどーするよ。

結局もうハコに着くのは20時半近く。どうしようかなあ、さすがにこの時間じゃあ入れてもらえないかなあと思ったが、差し入れも買ってあるし、これで家に帰ってもアホみたいだし、とりあえず向かってみようと。しかし、例えば入れてもらえても30分で二千円(仲入り後割引)というのは、もしかしてちょっともったいないかしら?と思ったけど、すぐ、そういえばワンマンじゃないライブって30分で三千円払っている事なんか今までざらだったなと「全然問題ないな」とすっきりして浅草に。

着いてみると木戸が閉まってる。これは駄目かと思いつつも聞いてみると「千円で」と入れてもらた。ラッキー。ボンボンさんの途中だったので、ロビーで財布をしまったりコートを脱いでいるとロビーに猫が。あー猫だー!って、そうじゃない早く入れ。

中程の下手端っこに腰を下ろしてホッとしたと思ったら出囃子が聞こえて来て伸治師匠登場。おなじみの大門町のまくらの後、散歩ネタから入った噺は「長屋の花見」。私が師匠の高座を拝見するようになったのが去年のゴールデンウィークからなので、「長屋の花見」は初聞き。大家さんのケチっぷりになんだかんだいいながらも、呑気に馬鹿馬鹿しく進んでいくお話は、師匠の明るい雰囲気と口調によく似合うと思う。酒や肴が本物じゃない事がわかったときのぼやきっぷり、やけになって酔っぱらったふりをするやけくそぶりを、のんびりほんわかと聞かせてくれた、楽しい高座だった。師匠の高座はストーリーを聞かすというより、景色を見せるという感じがするなあ、なんて思った。小柳枝師匠や、鯉昇師匠もそんな感じの印象。

終わって「はーよかったよかった」とロビーに出ると、前を歩いているご夫婦が楽しそうに「長屋中 歯を食いしばる 花見かなっていいわねえ」と、さっき伸治師匠の高座で出てきた句を繰り返してた。そういうのっていいよね。

寄席が終わってからは、お世話になっている人と食事に行き、浅草を出たのは23時近く。次の日が休みだと思うと、このくらいの時間は全然気にならないぜ!

2008.03.16

「毎月文月」ゲストは柳家喬太郎

今月の「毎月文月」はゲストに喬太郎師匠をお迎えしての開催。いつもは確実に男性客が多いのに、今日は八割方女性、最前列には妙齢の女性ばかり。やっぱりあれだ、女性客が多いと別に派手な女性がいる訳ではないのに雰囲気が華やかだ。毎月ゲストの方は「さすがゲスト!」と思わす力をいかんなく発揮されて、感心するばかりなのだけど、今回の喬太郎師匠もすばらしかった。そんな今日の番組は。

ごはち亭マスター挨拶
桂文月「長屋の花見」
柳家喬太郎「提灯屋」
~お仲入り~
桂文月「壷算」
柳家喬太郎「おせつ徳三郎」

文月師匠はまくらで最近ご自分が引っ越しをしたときの話や何故に今日、喬太郎師匠をゲストに呼べてるのか?なお話を。最初は季節物の長屋の花見、後は定番の壷算。ごはちで落語会を始めてから、しかも真打ちになられてからは毎月やっている会で毎月かける噺を変えていくのはなかなか大変だとは思うのだけど(しかも毎月二席)、きちんと別の噺をやってる。こうやって毎月聞いていると似合う噺ってのも見えてきて面白いな。今日の二席なら「長屋の花見」のほうがよく似合う。きっちり古典でありながら、最近ちょっとずつはじけてくるところがあるのが面白いなーと。大変だとは思うけど何せ勉強会だもの、ファイトー。たまにはネタだしとか、ネタおろしとか、「おー」という大ネタも聞いてみたい。

そして喬太郎師匠。文月さんと行った倶知安高校の学校寄席や、家紋の事を話して提灯屋へ。初めて聞いたときは大して面白い噺でもないなあと思ったけど、喬太郎師匠がやると各所各所に笑いどころが出てくる、なんなんだ。提灯屋のキャラがナイス。一席終わって、やっぱり今日は二席やるから、そんなどーんとしたネタはやらないのかな?という微妙な物足りない感を感じそうになっていた最後の高座。まくらゼロでかけた噺が「おせつ徳三郎」。キター!おせつキター!

この噺は初めてきくのだけど、前半の「花見小僧」と後半の「刀屋」を分けてかける場合が多いそうで、しかし本日フルバージョン。前半は小僧さんの調子の良さが楽しい結構呑気な噺で笑ってばかりだったのだけど、おせつと徳三郎の仲が父親にばれたあたりからトーンが一転。徳三郎馬鹿さに呆れながらも、それでも切なさフルスロットルで、ドキドキしたり涙ぐんだりの「おせつ徳三郎」なのでした。最後の最後、うわー救いが無いー厳しいーと暗い雰囲気で終わりそうな所、喬太郎さんの声のトーンがすっと柔らかくなって「二枚の桜の花びらが…」という台詞が来て、なんともロマンチックに終了。素敵だ…。

一人の人が座って話しているのを見ているはずなのに、噺家さんとは別にもう一つ絵が見えていて、その場面場面の絵が鮮やかに切り替わり、しかも見ているようで、かつその場面に自分が入り込んで直接見ているような気持ちにもなったりする。今日の喬太郎さんの高座では、ひいた場面からパッとアップの画面に切り替わり、目線も変わるという瞬間が見えて(って私の気持ちの中でですが)、一人すげーすげー!何だこれ!と興奮した。説明が下手で何が言いたいのかわかりずらいと思うのだけど、なんかこう一人の人が話しているのに景色が見える。そういう感じ。こういう高座にあたると落語ってすごいとしみじみ思う。いいもん見たなあ、ほんといいもん見た。

今年はまだ三月半ばだけど、今日のように「うわー!」って高座がいくつかあって嬉しい。そんだけ見ていて、いくつかなのかよと思うかもしれないけれど、基本的に何を見ていても楽しいけれど、びっくりするぐらい心にドカン!とくるのはそんなにしょっちゅうじゃないよね。

その後は打ち上げ(喬太郎師匠はお忙しい事でお帰りに)。私がごはち亭に行き始めて一年弱、一番女性率の高い打ち上げだった。やっぱり女性が多いと雰囲気が違う。お行儀の悪いトチ狂ったような人はいなく、皆大人の女性だったので、でも明るくノリも好く、きゃーきゃーとまるで長屋の井戸端会議のような。皆様いい感じな普通の女性なのに「七重八重 花は咲けども山吹の~」の句をすらっと言える人ばっかりで笑った。あと「えーあの会にいたんですか!?」って方に会ったりとか。世の中って狭い。

普段より早く始まったにもかかわらず、終わりはいつもと同じ時間。大変な長丁場の「毎月文月」なのでした。

2008.03.05

「たなおろしの会」お江戸日本橋亭

私が入った時は里光さんの高座中でした。いい感じに席の埋まった日本橋亭はこんな演目で。

瀧川鯉橋「子ほめ」
笑福亭里光「池田の猪買い」
~お仲入り~
桂才紫「片棒」
柳家小蝠「叩き蟹」

鯉橋さんは間に合わなかった、残念。里光さんは絶妙な言い間違いをして客席が和んだ。せっかく関西弁だし、こちらの人がやらない噺も多いし、いい要素がたくさんある気がするのだけど、なんだか聞いていると微妙に噺がとっちらかってるような印象があって残念。着物の袷が浅かったのか、胸元がはだけちゃってたぞー。
才紫さんは何かに似てるなあと思ってみていたけど、あれだ、福笑いだ。手堅い喋りという感じがした。途中の「山車の上の親父の人形」が、表情といい動きといい、大変にナイスだった。人形ちょー似合うよ才紫さん!。
小蝠さんはまだ台を置いての高座。まだ正座できないのか…。ちょっと長引いているように思うけれど大丈夫かしら。まくらはまだ正座が出来なくてな事を少しだけ噺ですぐ本編へ。初めて聞いた「叩き蟹」という噺は白鳥さん曰く「レフト甚五郎」の噺だった。やる人によってはずいぶんと説教臭い噺になりそうなのだけど、小蝠さんはそれほどくどくなく、初めは「くっそーイヤなオヤジだな」と思っていた餅屋のオヤジも、最後には「えー」っていういい人振りを発揮。はーヨカッタヨカッタという噺だった。真面目な噺だったのに、最後がお間抜けなのもいい。もう少し全体にメリハリがあるとおもっと楽しそうだなー。

最後は四人出てきて、次回の出順をじゃんけんで決めることに。「お客さんの前でやらなくても」と誰かが言っていたが、まさに。でもじゃんけんで勝った人から好きな順番をとっていったのだけど、一人くらい「じゃあオレにトリをとらせてくれよ!」というカッコイイ台詞を言って欲しかった。結局は、里光、才紫、鯉橋、小蝠の順に決定。「またオレが~」な小蝠さんでございました。

終わってからは一人でごはち亭に行きご飯。マスターと色々話してしっかり酔っぱらって帰宅。しかし話したあとの電車で思ったのは、人の事というのはよく見えるから気が付くけど、きっと自分にも自分では気が付かない所で色々あるだろうなあと。自分はどうだ?と思う気持ちをもっとかないといかん。

2008.03.03

一週間の内訳。

先週は頭からえらい勢いで風邪をひいてしまい、さんざんでした。「ひかないなー」と思っていたらひいた。友人もそうだと言っていたので、そういうもんなんだなあと納得してみたり。医者に行こうにも時間もないし、行ってもそんなに速攻で治らないしなあと、早寝と安静と栄養に気を使って2日半でほぼ元通り。これなら病院必要ないぞ。そんな風邪っぴきな先週。

25日(月) ごはち亭でご飯。
27日(水) 「落語ファン倶楽部」のシークレットライブで彦いちさん。
3月
1~2日(土、日)社員旅行で山形のあつみ温泉。
2日(日) 池袋演芸場 上席夜の部(芸協)

若干おとなしめな活動量。
初の社員旅行はなかなか楽しいものでした。同年代の人が多いことと、感じの悪い人がいないことで非常にのんびりしてる。終始酒を飲み、美味しい物を食べ、温泉につかるというだらだらした楽しい旅行だった。色々ものを買いすぎて、翌日両腕がえらい筋肉痛になった。マッサージ台無し。なんだかあっという間の一週間でしたとさ。

2008.03.02

池袋演芸場上席前半(芸協)

チケット売り場のモニターで見たら鯉之助さんが、よーし間に合った!と思って入るともうナイツが上がってた。旅行帰りの池袋演芸場。

ナイツ<漫才>
三遊亭遊雀(漫談)
春風亭昇之進「(ギャグハラスメントネタの新作)」
扇鶴<俗曲>
春風亭柳太郎「くしゃみ講釈」
昔昔亭桃太郎「やかん」?
~お仲入り~
宮田章司<売り声>
桂南なん「茶の湯」

ナイツは「木村拓哉」「塙さんの物まね」のネタが初聞き。ものすごく微妙な物まねをしたあとの(微妙なのは似て無くて微妙というより、物まねする対象が微妙。「少なくなったファブリーズ」とか「みずほ銀行のATM」とかなんだもん)、「やったな…」的な満足げな表情がいい。あと9番目の名前をいう寸前とか。ナイツ面白いぞー。もっと出ればいいのに。
遊雀さんは出てきた時からなんとなくぼよ~んとしていて、でも羽織を脱いだので「あ、それでもこれから本筋へ?」と思ったら結局「なんで私はこんなにだらだらしゃべってるんでしょうねえ~」といいつつ「落語は明日やります」と言って、千円札とトンビと佐渡島の漫談で終了。師匠のやるトンビが絶妙。

昇之進さんはしゃべりの間に「シーッ」っていう口癖がすごく頻繁に出てくるのが気になった。「サムいおやじギャグをいうおやじを笑う」というようなネタだったのだけど、それ自体がサムい感じがして、なんだかなあという気分。年配の方達は出てくるネタをリアルタイムでご存じだからか良く笑っていらっしゃったが、私は苦手だ。

扇鶴師匠は相変わらず。「じっと見てれば土瓶もかわいい」の台詞に「ぶーっ!」と馬鹿ウケしていたお客さんがいた。谷岡ヤスジ先生の漫画ばりに「ぶーっ!」。
桃太郎師匠は「うわーそれを言っちゃいますか師匠!」な話を。でも私もちょっとそう思っていたのですっきりした。今日は「そんな事あんたらに言っても」を連発していて、さすがにそんなに言ったらリアクションが薄くなるのになあと思った矢先に、「あんまりいうとウケないよね」と。ははは、師匠クール!。進之助さんや柳太郎さんへの言葉や、自分の事、客のこと、なんだか色々話していながら唐突(いつも唐突だけど)に、かなりバージョン違いな感じ。
最初出てきた時は「なんなのかしら、この人?」と思わせつつも、最後には笑わせ、和ませな桃太郎師匠なのでした。

今日の宮田先生の売り声はあんまり聞いたことのないのが多くて嬉しい。「おでん」とか「さしみ」とか。「とうふ」と「納豆」もやったな。あと見せ物小屋の「親の因果が~」のとか。宮田先生は75歳なのねえ。

南なん師匠の「茶の湯」も初聞き。ご隠居と小僧さんがすごく仲が良さそう。地味ーに地味ーに面白い。ネタ的になのかおばさま達にウケがよく、私の周りにいたおばさま達が、かなり小さいくすぐりで「ふふっ」と笑ってた。

さすがに旅行帰りで体力的に疲れて来たので本日ここで退出。私が見た時間内の人は、なんだかゆる~い雰囲気満載で、聞いていて心地よい感じの人が多かったな。その中で柳太郎さんと昇之進さんだけが大声派だ。桃太郎師匠いわく「柳太郎や昇之進みたいにどなればいいってもんじゃない。うちの師匠が「楽屋で話しているように話すといいね」と言ってたけど、そうなんだよお客と会話するように話さないと。ま、本人達には言ってないけどね」だそうで。そんな師匠は時々本当にお客さんと会話してる。

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