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2007.02.03

第333回 花形演芸会

週に一度の寝坊をしても良い日が今日だったので、思う存分寝坊。寝坊はすれども起きてからはテキパキと動き、まずは友人と会って高円寺散策とご飯。またもシャイロ。普段もリーズナブルだが、ランチはさらにリーズナブル。どこまでサービスをしてくれるのかシャイロ。ご飯も美味しかったが、ウエイターのお兄さんも男前で丁寧で大変によい。「私のも美味しそうだけど、○ちゃんのも美味しそう」と言ったら、友人は焼きシュウマイをひとつくれた。さすが私の友だけあって優しい。お互い勝手な事ばかり喋って解散。友人は中野に、私は永田町に。

間際で偶然に手に入った本日の花形演芸会、お席は大変に見やすい席で、譲ってくださった方に大きく感謝。そんな今日の花形演芸会はこんなふう。

桂夏丸
前座さん。今まで見た前座さんの中で一番うけてたかもなーって思うくらいに、皆様笑ってた。「前座の中でさいこさん…イイ呼び方ですねえ、こさん」うけてた。夏丸くんの噺の中(○○をするには?○○でという例えを羅列して行く噺)で「一ヶ月を100円ですごすには」「ところてんなら100円」の意味がわからなかった私、恥ずかしい。わからなかったというか、今でもわからない。考え過ぎてるか?深読みし過ぎてるのか?。ご存じの方は、こっそり御教授して下さいますと、大変に嬉しいです。

鏡味正二郎(曲芸)
まだそんなにキャリアが長い方ではないそうで、「皆様にはスリルとサスペンスを」とおっしゃっていたけれど、なかなかどうしてお上手でした。茶碗を上に重ねて、おまけに扇子を間に挟むっていう芸は、本当に「ほーっ」と感嘆の声が。正二郎さんも楽しかったけれど、芸に合わせて三味線だけじゃ無くて、唄も入ったのだけど、その唄の声が大変に素敵だった。あーやっぱりこういう唄も、好みの声の方だと、がぜん興味がわくなあと思った。

三遊亭遊雀「初天神」
遊雀さんて、私の想像する落語家像の例その2の雰囲気ぴったり。物理的な姿がごつくなく、物腰柔らかげで、押しが強く無さそうで、なんだ飄々としてるっていうね。いい感じにゆらゆらしてるというか。まくらは馬鹿発言をした政治家の事を少し話しただけで、すぐお噺へ。内儀さんの気の強そうな所とか、親父が嫌そうな所とか、非常に楽しく聞けたのだけど、最後の方で子供がだだをこねて泣く場面。子供の泣く姿は「そうそう、子供ってそうやって泣くよね!」な表現で良かったのだけど、結構長めに泣いていて、私にはちょっとくどかった。私はもうちょっと泣くのを短かめに切り上げてもらう方が好み。あと、団子を買ってもらった後、親父が先に蜜を嘗めちゃって、どぼんと嘗めた団子を蜜につけちゃうバージョンの方が好き。これは好みの問題という話だなー。

爆笑問題
大メジャーだ。あれだけ面白い面白いといわれている人たちだもの、見終わった後で「何、爆笑問題ってさ、生で漫才を見ると対して面白くないじゃない」なんて台詞をいうこともあるのかもよ?と思っていたけれど、違った、面白かった。太田さんがぼけて、田中さんが突っ込んだあとも、まだ追い討ちをかけるようにぼける太田さんの台詞がなんとも。テレビでも爆笑問題の漫才が聞けたらいいのにな。って、私は思いのほか漫才好きだなあって思った。しかしこんなにメジャーな人でも、高座に上がる時は靴下姿。

三遊亭円馬「試し酒」
なにかねえ「つるっとした人」という印象。坊主頭で、丸顔で、お顔がつやつやしていらしたからかしら。どこかしらにものすごくインパクトのある人では無いのだけど、聞きいい声でよかったな。つい先日古今亭志ん太さんで聞いた「試し酒」なのだけど、円馬師匠でもやはりあのきゅうぞう(漢字はどの漢字だ?)が酒を飲む場面で、前回同様にだれてしまった。あの一杯目を飲む場面が長過ぎて持て余すのと、そのあと長らくきゅうぞうだけが話して延々飲む場面が続くのが、どうも苦手。二人聞いて二人だれてしまった。また違うタイプの噺家さんだったらだれたりしないのかなあと思った。しかしこれも好みの問題。帰り際後ろの人は「あのお酒飲むシーンすごいよねえ、上手だし」と言っていらしたし。

ここで「節分なので」と、仲入り前にでた皆さんがでて来て豆まきを。小さな袋に入った豆や手ぬぐい(多分)を投げていたが、私の所には全然届かず、残念。でも豆まきの日にあたって、こういうのが見られたのが嬉しい。田中さんはしきりに「遠くはむずかしいな」といいながら、なんとか遠くに届くように一生懸命投げていらしたのが印象的。

お仲入り
国立は女子トイレが少なくて困る。今日なぞは私は間に合わなくて、結局仲入り後のニ楽師匠を扉の所で立ってみる羽目に。何か策の練らなければ。待っている時に前にいた女性に話しかけられ、着物姿を誉められて大変にいい気分に。「そのお着物すごく素敵」「着なれていらっしゃるなあって思って」などなど非常に嬉しい台詞を言ってくれた。しかも「あ、豆とれましたか?よかったらひとつどうぞ、私二つも取れたので」と。着物を着ていなかったら無かったラッキーだ。

林家ニ楽(紙きり)
ニ楽師匠は紙きりも勿論お上手なのだけど、喋りも大変に楽しい。今日は「ペコちゃん」というお客さんからのお題に「最近のペコちゃんということで」と「ちょっと泣いてます」と涙を流しているペコちゃんを。上手い。ただペコちゃんをきらずに、そこで泣いてるペコちゃんを切るのがね、なんともね。「桜島」という難しいお題も、山と桜島大根を抜いている子供を切っていらした。上手い。最初に習ったのは紙切りじゃ無くて「体をゆらすこと」という話がいい。桜島を切る時に、お囃子の人が選曲に悩んで曲が始まらないのに対して、
「桜島でおねがいします」
(始まらず)
「桜島で〜」
(まだ始まらず)
「桜島で〜」
(でもまだ始まらず)
「…なんでもいいんですよ!(笑)」
ははは。ああいう曲がなんていう曲かわかってくると、より楽しそうだ。

柳家紫文(俗曲)
始めてみました紫文さん。女性の三味線の方と一緒に御登場。飄々とした優男っていう風情の姿で、真面目ないい話なのかなあと思って聞いていたら最後にがくんと気の抜けるようなサゲ。最初に話した鶴次郎(漢字あってるのか?)の話も、後にやった大岡裁きの話も面白かった。他のも聞いてみたい。縞の着物がとても雰囲気にお似合いだった。

柳家喬太郎「ハワイの雪」
あーやっぱりきょんきょん(ああ、とうとうきょんきょんと呼んでしまった)素敵。まくらで話した池袋のロサ会館近くにいる酔っ払いの話はニ度目でも面白い。白鳥さんと朝の4時まで飲んでいたとの事。前に東京人に載っていた「ハワイの雪」を読んだ時にはサトミだった孫娘の名前が今日はメグミだった。…嬉しい。喬太郎師匠から「メグミメグミ」と何度も呼ばれると少し照れますなあ<馬鹿だ。

「ジョージ藤川?なんだそのぺぺ桜井みたいな名前は!」
「お前さん変わって無いなあ」「生まれた時からババアだったんで?」
「(納豆で痩せるの話で)そんな事なら柳家喬太郎は苦労せん!」
「今ふっと思ったんですが、一期一会(これは普通の発音)って一期一会(ちょっと頭にアクセント)って
アクセントでいうと、漫才師の名前みたいですよね。(反応がイマイチなのを見て)…思ったから言ってみたの!」

喬太郎師匠のぽんぽんぽんぽん投げてくる細かいネタが好き。あともうちょっとでもずれると、おっさんが無理に若い子のマネをしてる(しかもちょっと的外れな)になりそうな所を、そうならないポイントで押さえてやってるのが好き。もうちょっとでもずれると危険だと思う。「ハワイの雪」というお噺は、最後の最後までは、ものすごく笑えるのだけど、最後の本当の最後は、あんな終わり方。手のひらで雪かきの場面から、またも私は涙目になってしまった。切ないけどいい終わり方だ。あ、飛行機にのってハワイに行くシーンで、立てひざで両手を広げて「ぶーん」とやった後に、「こんな表現の仕方でごめんなさい!でも他に思い付かなくて」ってシーンも、ものすごくツボった。ぶーんて。

1800円で満喫して国立を後に。よーしこのまま新宿の紀伊国屋に行って「落語ファン倶楽部」と「サライ」を買うよーと思いながら丸の内線赤坂見附の駅に向かって半蔵門線のホームでふと気がつく、「あれ、さっき携帯で時間を見た時、21時ってでてなかったっけ?」。止まって見直すとやはりもう21時33分。全然間に合わない、1時間勘違いしていた、演芸会は3時間半もあったのだ。どうりで尻が痛いなあと思った。確実にあるであろう新宿紀伊国屋から、ないかもしれないけどあるかもしれない微妙な渋谷の啓文堂に行き先を変更。丸の内線に乗ってから気がついたのじゃなくて良かった。

啓文堂には落語ファン倶楽部はあったのだけどサライは売り切れ、ここはなんとしても今日中に手にいれてしまわなければ!とブックファーストへ移動。こちらにはあったので購入。これでやっと本日すべて終了、ごきげんさんで帰宅して、恵方巻きを食べた。恵方が調度テレビのある方角だったので、マトリックスをみながら恵方巻きを食べた。写真は本日の品々。本が二冊と、チケットと、優しい女性にもらった豆と、優しい友人からもらったBODY SHOPの手提げ(可愛い)

今日もいい日。
070203

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コメント

こんにちは。
私も花形行きました。着物の方何人かいらっしゃいましたけど・・・どの着物の人だろう~。

さて、ところてんですが、今時のところてんは、パックに入って売ってますが、以前は、羊羹型の寒天の塊を、注射器みたいな入れ物にいれて薬を注入するみたいに突いて作っていたの。注射器がたの先は針金を格子にあんであるので、一突きすると、寒天の塊は、ところてんになるわけです。昔のところてんは100円くらいだから、100円/ひと月(一突き)「一月を百円で過ごす」となるわけです。

それにしても夏丸さんよかったね。

ちなみに私は、遊雀さんのファンです。昨日は、破門=>移籍以来、一年ぶりの花形でした。一時期は「廃業」とも言われていて本当に心配していたので、とても嬉しかったです。だからいつも以上に熱演だったかもね。

かずこさん、初めまして。
ところてんの謎の答え、ありがとうございます!
なるほどそういう事だったのですね。
聞いてみると「ああ、ああ、そゆこと」と合点が行くのに、
あの時はさっぱりでお恥ずかしいかぎりです。

遊雀さんのあのシーン、そうですね、熱演!という感じですね。
廃業も考えられて、復帰して、また花形演芸会に出られるというのは、
やはりとても感慨深いものがあるのかなあと思ったりします。

夏丸さんよかったですよね。
でも二つ目になってしまうと、前座がもっと減っちゃって、
他の前座さんがもっと忙しくなっちゃう…(笑)

着物は、いうと「あーあの下手っぴに着ていた人!」
と思われると恥ずかしい訳なのですが、
黒地に小さい白い模様の入った着物に(遠めに見るとほぼ黒!)
赤い大きな花柄の帯をしめておりました。
って、覚えていらっしゃったら驚きます!
帯が下がり気味で、ぐだぐだでございました(お恥ずかしい…)

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